AEM Working Papers は、監査調書のライフサイクル(作成・査閲・アーカイブ・検査レビュー対応・廃棄)を統合的に管理する、中小監査法人向けのクラウド型電子調書管理システムです。外部に説明できる統制のもと、必要最低限の機能を低コストで提供します。
調書ライフサイクルの統合管理
エンゲージメント(被監査顧客+決算年度+監査報告書基準)を単位として、調書の作成から廃棄までを一元管理します。
- フォルダ階層を 3 階層に整理し、一覧性を確保
- 新年度へのロールフォワード(繰越)は一括アップロードで効率化
- 調書ファイル単位のステータス管理でリアルタイムに進捗を把握
主要な画面
※ 画面は開発中のイメージです。実際の画面とは異なる場合があります。

ユーザー Top 画面
ログイン直後に、査閲依頼や差戻しなど自分宛のタスクが最上段に表示。担当している案件の状況を一覧で確認できます。
調書ファイル一覧
エンゲージメントごとに調書ファイルをステータス付きで一覧管理。ここから調書の作成・査閲・コメントに進みます。


査閲コメント(指名付き)
査閲者を指名してコメントでやり取り。指名は必須ではありませんが、指名すると担当者の Top 画面にタスクとして表示されます。
権限付与
関与者への権限をリアルタイムに付与・変更。付与状況が一覧できるので、棚卸も容易です。役割の名称は自由に設定できます。


進捗状況の検索
条件を指定して検索し、査閲の進捗と未レビューの調書を早期に把握できます。検索条件はユーザーごとに保存できます。
改ざん防止とアーカイブ
AEM は、アーカイブ以降の改ざん防止、監査報告日以降の調書整理期間、査閲の記録などを外部に説明できることを重視して設計されています。
- アーカイブされたエンゲージメント調書は再オープンできません
- アーカイブは、すべての調書ファイルが査閲完了となり、作成日が査閲日以前であることを満たした場合に実施できます
- サインオフはシステムがタイムスタンプ付きで付与し、改変できません
- 調書ファイルごとに作成・変更・削除・査閲の記録が残り、外部レビューアーへの説明に活用できます
- 監査報告日以降に追加・修正された調書は自動的に識別され、調書整理期間への対応を支援します
- 計画審査や意見審査の際には、査閲済みの調書を一時的に凍結できます
- レビューコメントはアーカイブ時に削除されます(アーカイブ前であれば一括ダウンロードできます)
シンプルで説明しやすいアクセス管理
法人の管理者・エンゲージメント管理者・一般ユーザーという役割ごとの権限マトリクスで、外部にも説明しやすいアクセス管理ができます。職責の名称(EP、EM、IC、スタッフなど)やステータスの名称(作成中、査閲依頼中など)は、法人・エンゲージメントごとに自由に設定できます。
新規エンゲージメントの作成は法人の管理者(品質管理・情報システム部門)が行い、業務執行社員に関与者の登録、フォルダ階層の管理、アーカイブの実施、権限の委譲といった特権を付与します。エンゲージメント管理者は関与者への権限付与をリアルタイムに行え、付与状況の棚卸も容易です。
複数の監査報告書への対応
会社法・金商法など複数の監査報告書が求められる場合にも、監査報告日と調書整理期間を踏まえたフォルダ運用により、それぞれの時点でのアーカイブを適切に管理できます。
セキュアなクラウド基盤
AEM は AWS のクラウド環境上に構築された Web システムで、セキュアな通信を介して PC から利用します。過年度調書もクラウド上で管理されるため、BCP 対策やリモートでの検査レビュー対応にも有効です。
多要素認証
認証は ID・パスワードのみに頼らず、AWS の認証機能や SAML 認証(Entra ID、ハードウェア認証など)を活用した多要素認証を実装します。最低限、ワンタイムパスワードを必須とします。
品質管理基準(ISQM)への対応
改訂品質管理基準(ISQM)では、監査業務で活用する主要なシステムの評価が求められます。AEM では、運用側の主要な統制(変更管理、障害管理、システムの特権管理および AWS の運用)をホワイトペーパーとして準備する予定です。利用法人はこれを受領し、法人側の統制(主にアクセス管理)の評価に活用できます。
従来の調書管理との比較
共有フォルダと Excel による従来の調書管理と比べて、AEM では次のことが変わります。
| 項目 | これまで(共有フォルダ運用) | AEM |
|---|---|---|
| アクセス管理 | 共有フォルダのアクセス権で管理 | エンゲージメント単位にシステム内の権限で管理 |
| 調書の編集 | ファイルを直接編集、いつでも改変可能 | ダウンロード→編集→アップロード。操作記録が残り、査閲後はロック |
| サインオフ | Excel に手入力(改変が可能) | システムが付与、タイムスタンプで改変不能 |
| レビューノート | Excel で別管理 | 調書ファイルと紐づけてシステム内で一体管理 |
| アーカイブ | 電子ファイルを手動で CD-ROM 化 | 自動アーカイブ。会社法・金商法それぞれの時点にも対応 |
| 次年度への繰越 | 手作業でファイル移行 | 一括ロールフォワード機能で自動移行 |
| 検査・レビュー対応 | 専用 PC を用意してローカルに格納 | アクセス権の付与のみ。リモート検査にも対応 |
導入と運用のサポート
電子監査調書システムの導入では、システムそのものだけでなく、所属する会計士への研修や、運用開始後の問い合わせ対応も必要になります。AEM では、各法人が自社で導入と運用を進められるよう、次のサポートを提供します。
職責別の動画研修マニュアル
EP、EM、IC、スタッフなど、職責ごとに構成した動画研修マニュアルを提供します。各自が担当する範囲を選んで学べるため、法人内で集合研修を実施する手間を減らせます。非常勤のメンバーにも、同じ教材を使って展開できます。
開発・保守チームと組合事務局による問い合わせ対応
システムの開発・保守を担うチームと組合事務局が連携して対応します。システムに関する問題と、監査実務上の運用に関する問題のそれぞれについて、内容に応じて回答します。
被監査会社への説明資料
被監査会社に AEM の利用を説明するための標準的な資料を提供します。各法人で個別に一から作成する必要はありません。
詳しい資料のご案内
詳しい資料をご希望の監査法人さまは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
